出生
私は、昭和14年、横浜の泉町で生れました。正確に言えば、生れたとされています。私は自分がどこで生まれ、母親がだれなのか、未だに知らないのです。
父が死んだ後、母から初めて「お前は、お父さんが道楽のすえ、ある女の人に生ませた子で、生後間もなく、私が引き取って育てたんだよ」と聞かされました。母は、父の道楽によって生れた私を、憎いとも思わず、ふびんにさえ思って引き取り、育ててくれたのです。
出生の秘密を知ってしばらくしてから、聖書のみことばを読んでいた時、涙が出てしかたがありませんでした。そえは、このような私をも見捨てることなく、愛しぬいて下さる神の愛を知ったからです。
父の乱行
父は、日中は実直な紳士ですが、夜は狼のようでした。帰宅は常に深夜でしたが、乱暴を働かない日は一日もなかったと言っていいでしょう。極度の酒乱で、酔いが回ると、人が変わってしまうのです。
ある時、黒檀のテーブルを母に投げつけ、バラバラになった黒檀の棒で母の脳天を強打したのです。悲鳴をあげ、頭から血をふき出しながら転げ回る母を見て、「父ちゃん。やめて!やめて!」と声の限り叫んで、助けを求めたものです。父は母にばかりではなく、私にも暴力を振るいました。
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